小説家を目指す人はインターネット上での小説の公開が楽になったことにより増えてきていますが、その練習方法は漠然としてわかりにくいものです。
小説家になるためには、どういった練習方法があるのでしょうか。
構成を考える
小説は物語を構成するものなので、そうした物語を細かく考えることはとても大切です。
全体的な物語の構成
物語の全体を捉えるには、あらかじめプロットを制作しておく方が良いでしょう。
プロットとはおおまかにいうと設計図です。
指標なく本文を書き始めるのではなく、本文を書く前にどういう小説にするのか、どういった物語の展開にするのか、などをまとめておくのです。
プロットの緻密さは、書く人によって変わります。
とても細かく作っておいて本文を書く際には絶対にそれに違反せぬよう遵守するという人がいれば、ざっくりと箇条書きにだけしておいて本文を書きイメージが湧けば付け足したり書き換えたりするという人もいます。
こうした事前の準備が大切になるのです。
物語の展開
小説に限らずおおよその物語は結末によって、グッドエンド・バッドエンドの2種類にわけられます。
読者によってはバッドエンドを決して認めないだとか、こういう作品にグッドエンドは似合わない、だとか持論をもっている人がいます。
基本的に小説家は、自分がどういった結末にもっていきたいかで決めることができます。
しかしライトノベルには未完の小説などがたくさんあります。
こうしたもので人気が出ていたものは新作が出るまで待ち続けると宣言するファンもいますが、やはり広げた風呂敷を畳むことができない人はあまり好まれない傾向にあります。
小説は必ず終了するものです。
たとえ小説家がそれを望んでいなかったり想定していなかったりしても、悪いときにはそうした未完という形で終わってしまうものなのです。
場面を考える
どういった導入が有効か
小説はエンターテインメント作品か文学作品かにかかわらず、その導入部分がとても大切であるとされています。
読者がそこを基準にして読み続けるか否かを判断するからだとされています。
学園もののライトノベルを想定する場合、この導入部分はとても難しいものです。
学園ものというのはあまりにありふれているために、主人公の紹介、学校の紹介、主要キャラクターの紹介、同級生の紹介といったようなありきたりな導入ではつまらなくなってしまうのです。
そしてこうした導入にどういったものが適しているか、という答えはありません。
有効な導入が使用されてしまうと、それを使い回したところでいずれありきたりになってしまうからです。
こうしたものも常に新しい方法を考えおくことで潤滑な執筆が可能になるのです。
視点の重要性
小説における視点としては、一人称視点と三人称視点が大半を占めています。
どちらを選ぶかはその作者がどちらを好んでいるかで選ばれることがありますが、どういったものがその小説に適切か、という理由で選ぶのも手です。
場面展開において、一人称視点だと基本的には主人公の見ている、また知っている情報しか叙述できません。
三人称視点、もしくは神視点といわれるものでは、主人公の知りえない情報も叙述することができます。
こうしたものはドラマや映画のカメラを意識するといいでしょう。
多くの映像的作品は三人称視点ですので、そういった作品が好きな方は三人称視点を選ぶのも良いでしょう。
まとめ
○構成をあらかじめ考えておくプロットはとても有効。
○結末から考える練習も、しっかり終わらせるには大切。
○導入部分や視点の設定をいろいろと考えておくのもトレーニングになる。
小説は、全体の構成や各場面の設定やその場面の展開から、文章としての適切さやオリジナリティなど、考えねばならない点は多岐にわたります。
そうしたものを小説家はその場しのぎで考えるのではなく、あらかじめ方法などを考えておき練習しておくのは大事なことでしょう。