小説というものはただ読んでいるだけではその内情を知ることはできず、ただおもしろいだとかこれはつまらないとか些細なことしか気に掛けることができません。
いったい小説家というものは、どういった特徴のある人が向いているといえるのでしょうか。
目次
創作意欲の強い人
まず小説家への適性として、書くことや人を楽しませることが嫌いでない、むしろ好きである人はその適性が高いといえるでしょう。
人を楽しませることが好きな人
人を楽しませることが好きな人は、小説家というよりも創作活動全般に向いているといえます。
これはおおよそエンターテインメント分野における特徴ですが、人の感情を動かそうとする気持ちが素直に湧く、誰に教えられるでもなく自然と湧いてくる人は、クリエイターとしての適性があるでしょう。
人を驚かせることが好きな人
楽しませることに類似していますが、驚かせたいという感情もクリエイティブな分野では大事です。
ミステリーやホラー、サスペンスの分野ではこういった「読者・視聴者の裏をかく」という意識が常になければ制作するのは難しいものです。
元来の性格としてこうしたものが備わっている人は、そうでない人に比べて指図されずとも「常に意識してしまう」ので、そうした創作が板につくものなのです。
文章での表現が上手な人
また小説という分野という点では、文章表現に関する特徴も見逃せません。
的確な表現ができる人
表現という観点では、しっかりと正鵠を射た表現をできなくては小説家として失格でしょう。
その中でも、自分の感じたことをしっかりと表現できる、読者に余計なことを気にさせぬよう没入させられる、小説としてしっかりとした表現ができる、といったようなものが挙げられます。
オリジナリティ溢れる文章を書ける人
また的確な表現を行うことが料理において「レシピに基づいて分量をまもって作る」ことであるとするなら、オリジナリティのある文章を書くということは「新しい料理を創作する」であるといえるでしょう。
創作の分野では、既存のものをこねくりまわして新しいものを作っているように見せかける人がいます。
こういった人の存在は否定されるものではありませんが、どの分野においても常に新しい視点で次を目指していかなければなりません。
小説に関しても同様で、新しい分野を広げていかなくては小説の未来は明るくならないのです。
構成を作るのが巧みな人
視野の広い人
視野の広い人は、色々な分野から情報を得ることができます。
また誰も予想しないくらいかけ離れたもの同士を結び付けるという意外な行動を取ることができるのもこういう人でしょう。
論理的な人
構成を作るという特徴で述べると、数学的な論理性も大事になってきます。
多くの人は小説というと文学、当たり前のように文系の人が小説に向いていると思いがちですが、そうとは限りません。
小説には、整合性も大切なのです。
そういった意味では、読みやすい文章や全体的な構成がしっかりしている小説を作るには、論理的な思考ができることも重要なのです。
まとめ
○人を楽しませたり驚かせたりするのが好きで創作意欲が元からある人は、クリエイティブな作業に向いている。
○文章としての正確性やオリジナリティがしっかりしている人は、小説の分野で大成しやすい。
○物語を作る上で、視野が広く論理的な思考ができる人は構成・構築するのが上手。
小説というものはただ読んでいるだけではあまり感じられませんが、いざ書いてみると細かい諸要素が絡んだ複雑なものであることがわかります。
こうしたものを上手にまとめあげるには、いろいろな才能が必要となるのです。