有名な賞の受賞のニュースが流れると、毎年新しい小説家がデビューしているのがよくわかります。
そうした新しい小説家が次々とデビューする中で、小説家になる上で年齢というものはきっかけとしてどれくらい影響してくるものなのでしょうか。
年齢制限は特にない
小学生でも出版できる可能性はある
小説の世界には、年齢制限というものはハッキリとは存在しません。
基本的には小説家としての制限よりも、労働する上で適切だと思われる程度の年齢であり、小説の技能が秀逸であれば、その時点で小説を出版できる可能性があります。
具体的には小学生では働くのに適切な年齢ではないと一般的に判断できるので、小説家として契約することはほぼないでしょう。
高校生は義務教育ではないので、中学を卒業していれば既に労働に即していると判断されて出版の契約をできる可能性が十分にあります。
しかしこれは小説家としての契約という意味であり、出版社から「以降も継続して書いてください」という形のものです。
ですので小学生・中学生でも既に書いたものを出版するという契約のみで、次作などは出来次第、もしくは保留という形でしたら、出版の可能性は考えられます。
定年もない
一般的に定年は60歳と設定されていますが、小説の世界には定年がありません。
死ぬまで書き続ける人はいくらでもいますし、もちろん引退を宣言する小説家もいます。
もちろん60歳でデビューすることにも何ら問題はありません。
年齢よりも実力主義
おおよそ小説の世界は実力主義で、そこに年齢という制限はありません。
もちろん最年少・最高齢といった点を謳い文句やセールスポイントとして発売されるというケースはおおいにありますし、その点を見込んで下駄をはかせて契約するケースもあるでしょう。
過去にも若い女性ということで受賞したものの、あまり受賞作以降の作品が売れず、鳴かず飛ばずになってしまうという場合があり、こういった場合はもっぱら小説とは別の話題性重視で選ばれたと認識されてしまうことがあります。
受賞すること自体は話題性で下駄をはかせることができるかもしれませんが、小説家として生計を立てるには継続的に小説を売れさせ続けなければならないのです。
小説家になるきっかけ
賞を取る
小説家になるもっとも一般的なきっかけは、賞を取ることです。
小説家になるための登竜門といってもよく、ほとんどの小説家志望の人はこの道を選ぶでしょう。
ライターになる
出版社に就職したり、雑誌などに寄稿したりするライターとなることで、小説家として小説を出版できる可能性があります。
しかしこれは単純に文筆作業に従事するという点に集約されるので、必ずしも小説を書けるとは限りません。
きっかけとして可能性はゼロではありませんが、決して高いといえるものでもありません。
たとえば新聞記者が小説を書くことがありますが、ノンフィクション小説を書くことが多くあります。
これは新聞記者としての情報を伝えることがメインであり、単にその媒体として文章がピックアップされているだけだからです。
しかしフィクション小説とノンフィクション小説はかなり趣の違うもので、後者は事実を元にするものですので誤りがあるとバッシングの原因となります。
まとめ
○契約の種類を別とするなら、小学生でも出版できる可能性がある。
○年齢よりも実力の方が優先順位は高い
○ライターとして小説を出版できる可能性もある。
小説は広く門戸が開かれているもので、小説家としてデビューするのには人種や国籍すら関係ありません。
ですので若い、もしくは壮年であることが小説を執筆することの枷にはならないことは、知っておいても損はないでしょう。