近年ではインターネットが盛んになってきたこともあり、アマチュアとしてインターネット上に小説を投稿している人が増えてきています。
そうした中で、プロの小説家がもつべきプロ意識とはどういったものがあるのでしょうか。
オリジナリティ
他の人が書けないものを書く
オリジナリティとは、言葉でいうのはとても簡単なものです。
実際、歴史的な小説家の作品は一通り読んでみると、それぞれの味というものがあり、その小説家でしか表されないものがあります。
たとえば新聞やインターネット上の文章表現は、個性が排されたものがあり誰が書いたのか読んだだけでは分からないものが多数あります。
しかし読み慣れた小説家の文章は、突拍子なく引用されても不思議と分かるものです。
こうしたものは単なる言い回しのみならず、パスティーシュとして模倣されることがあります。
上手にパスティーシュをされた文章は、とても共感を得やすいものとなっています。
盗用しない
小説家のみならず、プロとして登用はしてはなりません。
プロ意識というよりも、しっかりとした社会人としてやってはならないことです。
こうしたクリエイティブな世界には、常に著作権の問題がつきまといます。
過去100年単位で作成され続けている多数の作品をすべて把握することは不可能です。
しかしプロであるならば、著作権者から盗用だと言われてしまえば法的な争いに発展しかねませんし、なにより名誉に傷がつきます。
意図的に登用する気持ちがなくともこうした問題が発生する可能性はあるため、自分が執筆する分野の小説はできるだけ読んでおく方がよいでしょう。
しっかりと完結させる
風呂敷を広げ過ぎない
世の中の作品には、物語の途中で停滞したまま完結せず放置されているものがあります。
その中でも物語を広げ過ぎたために収集がつかなくなったものはプロ意識が欠けていると言わざるをえません。
そうした問題に発展しないようにするには、あらかじめ設計図としてのプロットを作成しておくくらいは、プロとして当然といえます。
プロットを明確に作成していなかったために物語を終わらせられないのはまだしも、意図的に物語を完結させずむやみに先延ばししているとすればプロ失格と言うほかありません。
未完作品
しかし未完作品が存在する理由はもちろん様々で、掲載していた雑誌の廃刊や出版社の倒産など、多岐にわたります。
また執筆途中に小説家自身が亡くなってしまうと、未完作品となってしまいます。
別の小説家などが続きを執筆することもありますが、当然読者としては別物であると認識することになります。
そうした理由なく途中で放置され未完となっている作品は、ファンからすれば続編が期待されるものかもしれませんが、出版社からしてみればその小説家の信用が失墜してしまったとしても無理はありません。
まとめ
○その小説家にしか書けないオリジナリティのある作品を書ける。
○盗用や未完にさせるなど名誉を失墜させるような行為をしない。
○そうした問題を招かぬよう、プロットを細かくするなどあらかじめ対策をしておく。
小説家にとってプロ意識とは、作品に誇りをもつということと、問題を起こさないという2点が挙げられます。
特に問題を起こしてしまうと信用がなくなってしまうものなので、留意しておくのが妥当なものでしょう。