小説家のペンネームの由来

小説家として有名な人の中には、どう見ても本名とは考えられない名前をもつ人がいます。

小説家はペンネームを用いることができますが、そういったものの由来にはいったいどんなものがあるのでしょうか。

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代表的なペンネーム

夏目漱石の名前が「石に漱(くちすす)ぎ流れに枕す」という句が由来だというのは、マンガ「名探偵コナン」でも記されており、知っている人は多いことでしょう。

この言葉は四字熟語で「漱石枕流」ともいい、己の失敗を認めることなく、屁理屈を並べ立てて言い逃れをすることを指します。

そもそも「石に枕し流れに漱ぐ」とするところをちぐはぐにさせてしまったのを強引にごまかした中国の故事から来ています。

推理小説家の江戸川乱歩の筆名は、アメリカの小説家である「エドガー・アラン・ポー」が由来です。

歴史小説家の司馬遼太郎の筆名は、中国の歴史家である司馬遷(シバセン)から来ており、「司馬遷に遼(はるか)に及ばない」という意味を込めて名付けたと言われています。

明治時代に活躍した二葉亭四迷の筆名は、「くたばってしめえ」という言葉だと広く知られています。

「I.W.G.P」として知られるドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の原作小説作者である石田衣良氏は、そのペンネームを本名の苗字である「石平」をわざと崩して付けたということです。

受賞作である「クビキリサイクル」をはじめ様々な作品がアニメ化されているライトノベル作家の西尾維新氏は、その名前をローマ字にすると「Nisio Isin」となり、逆から読んでも同じ言葉になる回文になっています。

また特徴的なペンネームをもつライトノベル作家に、日日日(あきら)氏がいます。

彼のペンネームは本名と同音の晶(あきら)という字を分解して付けたそうです。

自由に付けて問題ない

ペンネームは、おおよそどういったものを付けても構いません。

既に存在する名前や差別的、その名前が誰かに不快感を極端に喚起させるようなものなどでない限りは、特に制限はありません。

また本名でも構いませんし、それを変形させたものでも大丈夫です。

複数のペンネームをもつこともできますし、またその理由も本名を隠すためだけであることから、身分を隠すことで作品の評価を名前に依存させないことまで、様々あります。

世間ではキラキラネームというものが忌避される傾向にありますが、そういったものでも一向に問題はありません。

小説家としての評判を考える上で、あまりにマイナスな印象を最初にもたれないものであれば大丈夫でしょう。

まとめ

○好きな人物の名前をもじったペンネームをもつ作家は一定数いる。
○無関係な言葉の音だけを拾ったり、漢字の構成を変化させたりするなどトリッキーなものもある。
○自分のペンネームを付ける際は、特に制限はない。

基本的に名前は親などから受動的に名付けられるものですが、ペンネームは自分で自由に付けられる名前です。

特徴的で由来がおもしろい名前もありますし、インパクトのある名前も楽しいものです。

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