小説家という食業は、とても大変なことの多い職業です。
そんな中でも、小説家にとして特に大変なことはなんなのでしょうか。
締め切りにいつも追われる
小説家に限らず、おおよそのクリエイターは誰しも締め切りに追われています。研究者もそうですし、「満足できるもの・満足させられるもの」を期日までに完成させるのはとても大変なものです。
執筆速度にかかわらず締め切りがある
小説家はどんなに執筆速度が早くても、締め切りがあります。
何も小説家を急かすためではなく、出版などの工程を踏まえるとスケジュール上締め切りを設定しなければいけません。
また締め切りを過ぎても原稿が完成しなければ、出版が滞ってしまい、出版社の信用にかかわる問題となります。
小説を書き切れないというのは小説家の責任ではありますが、その影響は出版のスケジュール自体に影響する大変なことなのです。
小説家本人としても何度も締め切りを破っていると、出版社からの信用をなくして執筆ができなくなってしまうかもしれません。
アイディアが湧かないと何も出来ない
アイディアが枯渇するかどうか、という疑問には議論の余地がありますが、どうしてもアイディアをまとめないといけないのに出ない、ということはよくあります。
そもそもアイディアとは必要に応じて捻出できるものではなく、偶然のようにポッと湧いて出るものです。
有能な人ほどそういうアイディアを日頃から蓄積しておくものですが、オールラウンドなアイディアというのもそうそうありません。
たとえば推理小説を書く人は、とにもかくにもコアである犯罪のトリックを考えなければなりません。
このトリックを考案できないことには、推理小説は始まりません。
適材適所といえるアイディアを適用するには、頭を悩ませなければならないのです。
世間から孤立してしまう
サラリーマンなど一般人と考え方が違う
小説家はまず通勤電車に乗る必要がありません。
そもそも通勤する必要がないからです。
そういった小説家が想像だけで通勤電車の苦労を表現しても上滑りするだけで、場合によっては顰蹙をかってしまいます。
また若いうちから小説家として成功すると、一般の社会人の苦労を知るよしもないでしょう。
一般的な苦労を知らないのに、むしろそれが一般的であるからこそ表現しなくてはいけないことがあるのです。
そういった点から、小説家の才能がある人でも世間一般の事情を知っておくのは無駄ではないのです。
個性があるからこそ馴染めない
個性のある思考のできる人は、思考回路が若干ほかの人とは違うことがあります。
エキセントリックなアイディアをいくつも出せる人は、良し悪しありますが一般の人とは一線を画すのです。
そういった人はただ会話をしていても、「不思議な人だな」とか「変な人だ」と思われてしまうことが多いのです。
一般的には多くの友人がいることが幸せということができますが、必ずしも個性のある有能な小説家などがそういった幸せにありつけるかというと、怪しいものもあります。
まとめ
○小説家になると、締め切りからはどうやっても逃げられない。
○アイディアが湧かないと執筆すらできない。
○小説家になると世間から孤立してしまうことがある。
小説家の生活は一般の人と似ているところが多いのですが、やはり仕事の面ではまた違った大変なことがあるのです。
そうした面で、一般の人とは違う苦労を小説家ももっているものなのです。