小説家を目指すというのは、どれだけ本人が本気でも周囲からはギャンブルのように思われがちです。
小説家になるのには、どんな環境が良いのでしょうか。
良い環境
周囲が応援してくれている
両親や家族が応援してくれている、という状況はとても理想的です。
ある程度働いた経験がある人達は、小説家というのがとても入り口が狭くまた稼ぎにくい職業であるのを知っています。
当人のためを思ってかもしれませんが、小説家なんてやめておけという人がどこにでもいます。
集中できる
とても単純な話ですが、子育てをしながらの執筆というのは非常な労力が必要になります。
一般の職業と違って執筆期間などは出勤する必要がない小説家ですが、どうしても子供のように付きっきりで様子を見なくてはならず、またうるさく声をあげる存在が近くにいると、集中力を欠いてしまうものです。
これは自分の子供のみならず、近辺に幼稚園や小学校があるときも同様です。
道路脇や線路沿いの騒音が多い地域はもちろんのこと、閑静な住宅地の方が執筆には適しているでしょう。
また人によっては自然が多く落ち着ける場所の方が執筆に適しているかもしれません。
良くない環境
周囲が否定的
両親や家族のみならず、親戚や友人まで含めるとおおよそ小説家になるというのを否定的に捉える人が出てくることでしょう。
小説家に限りませんが、そうした夢を追うことを否定的にいわれるととても気持ちが落ち込むものです。
その人々が当人のことを思っているかどうかではなく、単純にそうした疑念を耳に入れるだけでうんざりするものです。
そうした人とは絶縁するなどという極端なことは提案しませんが、少し距離をおくぐらいはしたほうが良いかもしれません。
そうしたアドバイスをする人達も、何も迷惑をかけたいわけではないでしょうから。
本人の情熱が薄れている
これはとても致命的な状況です。
クリエイティブな職業を目指したり夢を追ったりする上で、情熱が薄れてきているというのは動機が失われつつあるのと同義です。
本人が精神的にふさぎこんでいたり、疲労で一時的に落胆したりしているだけなら、状況を改善すれば元通りになることもあるでしょう。
いずれにせよ小説家を目指すというのは、経験がいくら大事とはいえ、年齢を大きく問うものではありません。
少し距離をおいてから気持ちを落ち着かせて、また自分を見つめ直してから再度出発するのも悪くはないでしょう。
他の出来事が逼迫している
経済的な事情や、近親者の病気などによって、執筆に時間を割いている余裕がなくなることがあります。
こういったときは、締め切りが近づいていて書かなければ信用が失墜してそれ以降仕事を引き受けさせてもらえなくなる、といったような同じく逼迫した事情がない限りは、少しくらい執筆から離れた方が良いでしょう。
芸人などでは親の死に目に会えなくても舞台を優先するという言い習わしがありますが、小説家はそういったものでもありませんので優先順位を間違えないようにしましょう。
苦境をバネにする
以上のように良い環境と良くない環境を挙げましたが、実のところこれが長期的にはそうであれ、短期的には良くない環境であることがかえって功を奏すことがあります。
否定を力に変える
疲弊してしまうような他人の否定に耳を傾ける必要はありませんが、そういった言葉に打ち負ける程度の情熱では夢を叶えるのは難しいでしょう。
そういった考えをなにくそと乗り越えくらいの意気でなければなりません。
逼迫している出来事で克己する
家族の病気などは、それを乗り越えることで絆を再確認できるでしょう。
また自分の病気なども、打ち勝つことで強さを手に入れることができるでしょう。
そうした経験をすることで克己し大きくなることができるでしょうし、何よりそういった経験は小説の中に組み込むことができるのです。
まとめ
○執筆に集中できるのが良い環境。
○一時的であれ、執筆をしている場合でない状況になる可能性はある。
○乗り越える強さなくしては小説の中でも物語を作るのは難しい。
小説家にとって執筆というのは日常的な作業ですので、それに集中できる状態というのは圧倒的に大事なものです。
しかし人生万事塞翁が馬、多少の苦境ぐらいは乗り越える意気で挑みましょう。