ミリオンセラーなどの作品を生み出す小説家は、長者番付にラインナップされることもあります。
そうした中で小説家は税金対策や収入の管理など、お金の工面をどのようにしているのでしょうか。
福利や節税は自分で行わないといけない
小説家は個人事業主と似た扱い
小説家は基本的には個人事業主と似たような扱いになります。
契約は作品ごとに行うので、出版社と専属的な契約を行うことは一般的ではありません。
ですので名の知れた小説家ですと引く手あまたになることもあるでしょうが、あまり有名でない小説家だとこの契約すら難しいことがあります。
またサラリーマンのように会社に所属するということも稀なので、税金対策のみならず福利厚生はのきなみ自分で行わなければなりません。
節税
基本的な節税は、やはり個人レベルで行えることのみになります。
確定申告はもちろんですが、経費として計上できるものを洗い出す、税金制度の利用、資産運用など利用できるものは利用しなくてはいけません。
印税が期待できないこともある
金銭面については、小説家はとても難しいものがあります。
というのも印税という収入ではミリオンセラーになればサラリーマンの生涯収入の大半を稼げるにもかかわらず、その要因は予想しづらく狙ってミリオンセラーの作品を生み出すことがそうとうに困難だからです。
発行部数が多くないと印税からの収入は期待できない
印税は、発行部数に大きく影響されるものです。
おおよそ印税は発行部数に印税のパーセンテージと書籍の定価をかけたものが概算となります。
印税のパーセンテージの相場は10%前後とされているのでこれを採用し、発行部数が100部、書籍の定価を1,000円と仮定すると、1,000×0.1×100となり10,000円となります。
こうした収入は月収や年収として計上しにくく、日常的な収入として見込むには不安定な部分がやはり大きいものです。
原稿料は増減が少ない
他にも小説を雑誌や新聞に連載する場合、原稿料が支払われます。
これは小説のみならずエッセイやコラムを掲載すると同様に支払われるものです。
こちらは印税と違って、発行部数に影響されることはほとんどないものです。
収入としては比較的安定したものではありますが、小説家の収入としては印税に比べると大きくないものではあります。
まとめ
○小説家は個人事業主に近く、福利や税金対策を自分でする必要がある。
○印税は当たれば大きいが、読みがとても難しい。
○原稿料は印税ほど大きくないが、安定性では勝っている。
小説家にとって税金対策や収入の確保は、とても悩ましい問題です。
こうした事情から、小説家という職業はギャンブルのように見られることも少なくないのです。