小説家になるにはどれくらい語彙力が必要?

小説家は言葉を操る職業です。

そういった小説家になるには、どれくらいの語彙力が必要なのでしょうか。

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執筆しているジャンルによって変わる

小説には様々なジャンルがありますので、そういったものによって重要な語彙は変化するといえます。

歴史小説

たとえば歴史小説では、その舞台となる時代に即した語彙力・言葉遣いを要求されます。

特に重要なのは、「当時存在しなかったはずの言葉」を用いないようにすることです。

おおむね歴史小説では時代に即した言葉遣いを使うべきなのですが、あまりシリアスでない作風の場合は現代的な言葉遣い、またはラフな表現を行っても許容されうるものです。

江戸時代を舞台とした作品で「インターネット」や「アメリカ合衆国」といった言葉を用いることが適切でないのはお分かりいただけるでしょう。

あえてそういった不適切な言葉を用いることがおもしろく感じられることもあるかもしれませんが、作風としてどうしてもふざけた雰囲気になりがちなのを避けることはできません。

ライトノベル

ライトノベルでは、他の一般小説より制約が少ないといっても過言ではありません。

前述の歴史小説での言葉遣いにしても、もとよりコメディ色が強い作品も多いライトノベルなら許容される可能性はおおいにあります。

むしろあまり硬派な文学表現を用いることは、若年層をターゲットとしているライトノベルでは受け入れられない可能性もあります。

SF

SFでは科学的な語彙力を必要とすることがあります。

そもそもSFはサイエンス・フィクションの略であり、科学的な情報を基礎とした架空の物語を意味します。

自由に創作できる小説の中でも、制約が強めのジャンルであるといえます。

小説は言語を操る行為なので文系の知識が重要であるとされがちですが、科学的知識がなければSFを執筆するのは難しいでしょう。

こうしたSFや推理小説は論理性も必要とされるので、そうした面で批判される可能性が高いことも留意しておきましょう。

小説家として共通して必要な語彙

「ひらく」行為

初心者にある勘違いとして、なんでも漢字表記しておけばいいというものがあります。

「兎に角(とにかく)」「迚も(とても)」「有難い(ありがたい)」などがそれにあたります。

こうした漢字や頻出する漢字をあえてひらがな表記することを、「ひらく」といいます。

漢字として「開く」とすることもありますが、人によってまちまちです。

小説家として「衒学的である」ことを脱するのは、重要であるといえます。

小説として「箔を付ける」程度ではなく、どういったものが小説として価値や意味を深めるかという観点で制作するのが重要になります。

正確な日本語

小説家として、基本的な日本語の正誤を理解しておくことは最優先とすらいえます。

「いまだに」という表現を「今だに」と表記したり、数学での「確率」という表現を「確立」と誤記したりするのは基本的な間違いです。

こうした誤字は嘲笑しか生みませんので、何気なく使っている表現でも誤っていないか調べる癖を付けておいた方が良いでしょう。

まとめ

○執筆する小説のジャンルによって必要な語彙力は変わる。
○ライトノベルは比較的制約が少ないといえる。
○難しい表現を用いるだけでなく、平易な表現の誤りをなくすのも小説家としては大事。

語彙を単純に増やすには、活字媒体を読み続けるのが大事です。

妙な背伸びをすることなく、身の丈に合った表現を行うようにしましょう。

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