小説家と作家との違い

小説家と呼ばれる人々は、よく作家とも呼ばれます。

しかし作家という呼称を見直してみると、どういった人達が作家と呼ばれうるのかハッキリとしないことがあります。

いったい小説家と作家との違いとは何なのでしょうか。

作家はクリエイターの総称

作家とは、読んで字のごとく基本的には「何かを作る人」です。

特に職業として認知されており、かつそれを生業としている人がこう呼ばれることが多いようです。

その中でも特に小説家などを作家と呼ぶようですが、脚本家や絵本作家なども作家と呼ばれます。

また英語ではauthor（著者）やwriter（作者）がその訳語と当てられるので、やはり特に執筆に従事する人のことをより狭義の作家として定義できます。

また作者という呼称はより広く、それを生業としていない人すら含みうります。

たとえばインターネット上のウェブ小説の著者を作家とは呼ばずとも、作者とは呼びうるようにです。

またゲームなども日本でいうフリーゲーム、海外でいうところのインディーズゲームなども制作者を作者と呼ぶことがあります。

そういった点では、プロとアマチュアの違いといえるでしょう。

小説家という肩書きはあくまで小説を執筆したことがある人のことを指し、それ単体ではプロやアマチュアの違いが特にありません。

極論をいえば、インターネット上で一作でも小説を投稿してしまえば小説家を自称しても何ら問題はないのです。

小説家と呼ばれる人々の中にも、副業としてエッセイや講演を置こうなう人は少なくありません。

こうした人達はエッセイストと呼ばれることもあるでしょうし、テレビに出演していればタレントと呼ばれることもあるでしょう。

おおよそ単純に作家という肩書きを付けられうるのは小説家や脚本家などの執筆にたずさわる人々になるでしょうが、その他の肩書きは色々な活動をするにつれて増えていくものなのです。

昨今はマルチタレントとして多種多様な業績を兼ねる人々がいますので、小説家という呼称はたとえ一作でも発表してしまえば、政治家でも芸人でも名乗ることができますし、他称として呼ばれることもあります。

この場合は前述のアマチュアのときのように、実際にどれくらい部数が売れたのかという数字は関係ありません。

○作家はクリエイターの総称で、特に執筆に従事する人を指すことが多い。
○肩書きは様々な活動をしていると自然と増えていく。
○小説を一作でも書いてしまえば、小説家・作家として呼ばれうる。

こうした肩書きは、当人の活動をすぐに理解できる明確な指標となるのですが、それが昔の業績であれ肩書きが消えることはありません。

そういう点では、やはり多種多様な肩書きがあるとしても、メインに何を据えて活動しているのか確認するのが良いでしょう。