小説家の生活はあまりおおやけになることがなく、不可解もしくは謎であるというふうに思っている人がいます。
そんな小説家は、健康保険などの福利厚生をいったいどうしているのでしょうか。
福利はすべて自分で行う
小説家は個人事業主と似ている
小説家は基本的に会社に属する機会が少なく、個人事業主・フリーランスとして扱われることが多数です。
ですので福利厚生や税金対策などは、小説家みずからしなければならないことがあります。
文芸美術国民健康保険組合
日本には、文芸美術国民健康保険組合という組合があります。
この組合に加盟している団体の会員であれば加入できる、というものです。
近年この保険組合にインターネット上で活動している団体が参加したことから、インターネットで活動している人にも適用される可能性が増えるようになりました。
小説家は仕事もほとんど一人でする
小説家はこうした福利厚生のみならず、仕事もほとんど一人でこなさなければなりません。
小説には作者名が表記されますが、もし誰かが執筆の手助けをした際はここにその人の名を表記せねばならず、その場合は共著となってしまうからです。
作品を売るために書き続ける
クリエイティブな職業ではさほど珍しいことではありませんが、小説家は多くの作業を一人でこなさねばならない孤独な仕事です。
実際に本編を執筆する以外にも、前準備としてプロット作成や取材があり、後処理として校正や修正もすることになります。
この前準備・後処理は誰かが手助けをしても小説の作者として連名にする必要はありませんが、協力者としては編集者や校正者が一人か二人が担当する程度、もしくは取材相手として挙げられる程度でしかありません。
世間知らずな人も多い
サラリーマンの人でしたら部署内でコミュニケーションを取りながら仕事の分担をし、他の部署への通達も行いながら、ときには他社の取引先とも話をしたりすることになるでしょう。
極端にいうと小説家は取材をする以外は、編集者とプロットの打ち合わせなどをする程度のコミュニケーションを取れば申し分ありません。
見識を広げたい、他者と積極的に関わりたい、もしくはアウトドアな性格でなければ、あまり世間と接することが多くない職業なのです。
まとめ
○小説家は健康保険などの福利厚生は自ら行わないとならない。
○加盟団体の会員であれば文芸美術国民健康保険組合に加入できる。
○小説家は福利厚生のみならず仕事もおおむね一人でする。
小説家という職業は単に小説を書く人という程度の意味で、仕事以外の生活面ではほとんど一般の人と変わりがありません。
しかしその仕事の面で会社の庇護下に入ることがあまりないために、福利厚生などは自分で行わないとならないことが多いのです。