小説家がアニメの脚本をすることはあるの?

昨今はアニメの原作としてライトノベルが選ばれることがかなり多くなってきています。

そんな中、原作の小説家などがそのアニメの脚本を書くといったようなことはあるのでしょうか。

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厳密には小説家は脚本家とは別物

脚本は指示書、小説は一般的な読み物

基本的な情報として、小説家と脚本家は別物です。

といっても一般的には小説と脚本の違いが分かりにくいものですが、脚本は小説と違って「読むのは俳優・声優・裏方である」という点が挙げられます。

脚本は実質的には指示書であり、どういった物語の進み方で、どの場面で、どの人物がどういう身なりでどういう挙動をし、どういった展開に進んでいくのか、というのをそれぞれの制作者に伝えるものです。

その点、小説とは読むのは一般の読者であり、直接的に作者から読者へ伝えるものです。

小説は基本的に作者と編集者などの限られた人間で制作しますが、脚本はそのドラマ・映画・アニメといった作品を構成するパイプのようなものです。

小説家が脚本を書くことはできない

そういった意味上の違いから基本的には、小説家は脚本を書くことができない、といえます。

オークションや脚本集として出回っており脚本を目にすることができるので、一度ご覧になってみるとわかりやすいかもしれません。

脚本を執筆する際は、小説的表現が邪魔になることすらあります。

特に心理描写や叙述的表現には配慮しなくては、脚本が伝えなければならない出演者や裏方にしっかりと真意を伝えることができなくなってしまいます。

その点、実質的には脚本家は小説を書くことができます。

それというのも、脚本には特別な書式があり、それを学ばないと演者や他の裏方に情報を適切に伝えることができず、作品の制作自体を足止めしてしまうことになります。

ですので小説家が脚本を書くということは、基本的にはほぼありません。

これは慣例や許可といった意味よりも、単に技術的な側面が強いのです。

脚本家が小説を書いた場合は可能性がある

しかしレアケースではありますが、脚本家が小説を書き、それがアニメや映画の脚本として採用された場合はこの限りではないでしょう。

というのもその作者自身が既に脚本を書くスキルを身に付けているからです。

脚本家や演出家が小説を書くということ自体は珍しくはありません。

しかし演出家が発表した小説が世に知れ渡り映画化されても、別の脚本家が脚本を書くということもあり、やはりかなりのレアケースだといえるでしょう。

まとめ

○小説と脚本は別物である。
○小説家が脚本を書くことは基本的にない。
○演出家が小説を書くことはあるが、それが映画化されるときなども別の脚本家が手掛けることがある。

小説というもの自体、表現や構成など実に巧妙な技術の必要なものです。

しかし脚本はそれとも異なり、限定された人たちにのみ情報を伝えるというものですので、やはり書式を知らない人には執筆しにくいものなのです。

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