小説家はどれくらい打ち合わせをするの?

基本的に小説家は編集者と打ち合わせをします。

あまり大きな会議のようなものに参加することはありません。

サラリーマンが経験するような会議は複数の人間がプロジェクトに参加するのでそれぞれが共有しておかなければいけない情報があるので大人数になります。

しかし小説の場合は、最低限その小説を作る小説家と販売する編集者とが理解していれば制作と販売ができるのです。

小説の世界でもっと重要な立場になれば編集部や出版社のもっと上部の人々が意見を言いにくることもあるかもしれませんが、基本的には編集者と二人で打ち合わせをすることが多いのです。

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多いときは数十回

小説家は自身のイデオロギーやアイデンティティとして小説を執筆することがありますし愛着もあるので自己の意志を通そうとしますが、編集者は出版社の人間として売れるものを作らないといけないので、両者が衝突することは日常茶飯事です。

おおよその会議と同じく一度で両者の意見が落ち着くということはそうそうありません。

数回で片付くとすれば小説家と編集者の仲が良くお互いが意固地にならずに建設的に打ち合わせを行えて、さらにその小説家の提案が出版社の販売しやすいような意向に極めて沿っているときくらいでしょう。

小説家の考え方がどれくらい出版社の意向に沿っているか、同調できるか、協力的であるか、というのは重要な要素です。

また小説家と編集者の仲は友達ではありませんので衝突しがちですし、編集者は小説家と仲良くなれるような人材が選ばれるわけではないので、はなから相性が悪いことすらあるのです。

打ち合わせをすることで出版可能な作品を練る

実際のところ小説家が自分の感覚のみで考えた草案がどれくらい優秀であるかというのは、文章の表現がいかに巧みであるかというのとまた別問題なのです。

饒舌で口達者な人は付き合いがよく人当りも良いので接客などに向いていることが多いですが、そういった人が経営者に向いているかというと別問題なのと似ています。

小説家にも様々な性格の人がいますので、こうした編集者の事情を汲む人もいますし、まったく我関せずで自らの意志を通そうとする人もいます。

またそうした事情を汲むにしても、実際に「市場としての読者がどういったものを欲しているか」を理解しているかどうかというのも、また別の種類のセンスなのです。

売れるものを作るという考えの小説家でも、自分の「これが売れるはず」という判断に固執し、意見の異なる編集者と意見が合わなくなることすらありえます。

その上で小説家が自分の意見を客観的に見て、なおかつそれを棄却しうるだけの柔軟性があるか、ということになるのです。

まとめ

○打ち合わせは編集者とする。
○少ないと数回、多いと数十回することになる。
○小説を書く才能と需要を把握する能力は別。

打ち合わせは小説を出版する上で、ほぼ不可欠な工程です。

割けられるものでもありませんし、また容易に両者の意見が落ち着くということはほとんどないものなのです。

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