小説家の暮らしってどんなもの?

小説家にはあまりメディアに顔を出す人が多くないために、その生活はあまり知られていません。

彼らの暮らしとはいったいどんなものなのでしょうか。

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基本的には一般人とあまり変わらない

基本的には、一般の人とあまり大差がある暮らしとはいえません。

小説家といっても小説さえ書いていれば名乗ることができ、他称としても使用されるので、収入の差が大きく食生活などに差が出ることもあります。

取材などは頻繁にあるものではなく、またスポーツ選手のように遠征があったり食事制限があったりするわけでもありません。

しかしやはり共通してくるのは、小説家として執筆にあてる作業をしている時間でしょう。

執筆期間

執筆期間は書き続ける

小説家はまさに小説を執筆するのが仕事であり、ひとたび準備が整えば完成するまで書き続けます。

まさに執筆するのが暮らしであるようなものです。

サラリーマンの方々のように毎朝出勤する必要性がないので、そこは大きく違うところでしょう。

この執筆期間は人によって、また執筆速度によって変わりますが、長編ですと数カ月かかることもあります。

また連作などでは、執筆期間のみならず構成に費やす時間も増えるものなので、数年単位で構想を練ることがあります。

また星新一が始めたものとして有名なショートショートや掌編、また短編などですと、数日程度で仕上げることもできますし、人によっては1日で書き上げることもできるでしょう。

書けるまで書かされる

小説を書くのが仕事であるということは、裏返せば書けなければ書かされるということです。

締め切りが過ぎそうなのに、もしくは過ぎているのに書かされないとすれば、それはもう編集や出版社から見放されているにすぎません。

おそらく小説家として一番苦しい瞬間はこのときでしょう。

少なからず小説を書くことを生業にできる程度には執筆が好きで能力もあり継続できているのに、それができず、また強制される。

しかもこういう書けないというスランプに陥ると、いくら強制されようが、むしろ強制されるからこそ書けなくなるものです。

しかし仕事である以上は執筆せねばなりません。

これで書けないと諦めてしまえば、作家としての生命は終わったも同然になってしまいます。

執筆の準備

プロットの作成

小説にはプロットと呼ばれるものが存在します。

これはいわば設計図のようなもので、話の大まかな筋や時系列、出来事や登場人物の言動のつじつま合わせ、また伏線の管理などを行います。

ショートショートや掌編などの極端に短い作品ですとプロットがなくても書けるかもしれません。

しかし長編や連作など長くなれば長くなるほど、編集や小説家本人ですら忘れてしまう箇所が出てくるので、こうしたプロットでの管理が重大になってきます。

取材

取材はとても大事な作業です。

アマチュアなどでは時間やコストの関係から省かれることの多い取材ですが、小説の物語に厚みをもたせるのには重要になってきます。

取材にもいくつか種類があり、舞台が外国であったり実在の街であったりするため滞在することや、登場人物の職業などを掘り下げるために該当職業の方に取材すること、また医学や物理学など専門的な知識を取材することなどがあります。

専門的な知識などは書籍で済ませることもありますが、やはり取材をすると一方的な偏った知識になりにくいでしょう。

まとめ

○一般人と異なるのは執筆に費やす時間。
○執筆期間には集中して書き続ける。
○執筆の準備にも時間をかけなければならない。

一昔前のイメージですと小説家といえば、書斎で原稿用紙とにらめっこしながら没にした用紙を丸めて捨てる、といったようなものがありますが、行き詰った状態の小説かはみなまさにそういったものでしょう。

毎日がそういった暮らしではありませんが、やはり小説家のアイデンティティとは小説を執筆している時間にあるものなのです。

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